→Qpopper公式サイト
ここでは、メールサーバーに届いたメールをクライアントに取り出す機能である
「POP(Post Office Protocol)」サーバーの中で、もっとも有名で(そしておそらく)もっとも高機能である
POPサーバーソフト、Qpopperの導入の説明をしてみたいと思います。
いままでのサーバーソフトと比べ、このPOPソフトは複雑な設定など必要ありません。
今までと比べて気軽にやれる内容だと思います。
これは、従来のPOPの他にも、暗号化POPとも言えるAPOPも使用可能です。
合わせて説明しておきます。
単なるPOPサーバーとして起動させるのであれば、普通にコンパイルして出来る
「popper」ってファイルさえあれば事足ります。
でも、APOPも使用するので「popauth」というプログラムも作成します。
まずportsを使用せずに、一番簡単なインストール手順を説明します。
Server# tar zxvf qpopper4.0.5.tar.gz
Server# cd qpopper4.0.5
Server# ./configure --enable-apop=/etc/pop.auth --with-popuid=pop
Server# make |
「--enable-apop=/etc/pop.auth」は、APOPを使用可能にして、設定ファイルは「/etc/pop.auth」に作るって事です。
(実際に使用されるのは「/etc/pop.auth.db」ですが)
「--with-popid=pop」は、popperを「pop」ユーザー権限で動作させるということです。
「pop」ユーザーはFreeBSDではディフォルトで存在しています。
これを終えると、この中の「popper」ディレクトリに「popper」と「popauth」ってプログラムが出来ます。
この2つのファイルを適当にどこかのディレクトリにコピーしてやれば完了だったりします。
ファイルをコピーします。
Server# cp popper/popper /usr/local/libexec/
Server# cp popper/popauth /usr/local/sbin/
Server# chown pop /usr/local/sbin/popauth
Server# rehash
Server# chmod 4711 /usr/local/sbin/popauth
(↑誰でもパスワード変更が出来るようにしている) |
もし「pop」ユーザーが存在しないとかであれば「vipw」でユーザーデータベースを開き、
pop:*:68:6::0:0:Post Office Owner:/nonexistent:/nonexistent |
の一行を追加します。
次に「inetd.conf」を開いてpopがinetd経由で起動するように「#」を外します。
pop3 stream tcp nowait root /usr/local/libexec/popper
popper |
そしてinetdにHUP信号を送って再起動です。
普通のPOPを使用するだけならばこれで終了です。
次からはAPOPの作業です。
APOP用のデータベースをまず初期化しておきます。
この時「/etc/pop.auth.db」が出来ます。
APOPユーザーの登録(ここではadmin)
Server# popauth -user admin
Adding only APOP password for admin.
New password: *******
Retype new password: ******* |
これで一旦APOPにてパスワードを設定してしまったユーザーは、
通常のPOPではログインできなくなります。
なお、誰でも実行可能なように特殊なフラグを立ててあるので、通常ユーザーでログイン後
ってすれば、自分のAPOPパスワードを変更できます。
いままでPOPだったけど、APOPに変更したいと思った時は、これで変更できます。
あるユーザーのAPOP使用を解除するには、
Server# popauth -delete admin |
と実行します。これでAPOPを解除して通常のPOPでログイン出来るようになります。
APOP解除はrootしか不可能ですので、気を付けてください。
いやいや簡単ですねぇ。
なお、「Outlook Express」ではAPOPに対応していません…。
(マッキントッシュ版Outlook Expressは対応してるんですよね…およよ)
[一つ上に戻る] |